iPhone15の防水性能IP68はお風呂でどこまで大丈夫?水没対策を解説
・お風呂での故障リスクと安全な使い方
・水没時の正しい対処手順
・防水性能を長持ちさせるコツ
iPhone15はIP68の高い防水性能を持つものの、「お風呂で使っても本当に大丈夫?」と不安を抱く方は多いでしょう。
本記事では、iPhone15を浴室で安全に使うためのポイントを解説した上で、仮に水没した時の対処法まで具体的に解説しています。
iPhone15の防水機能について不安がある人は是非一度目を通してください。
目次
iPhone15の防水性能(IP68)を理解
iPhone15はIP68に対応していますが、日常での使い方には注意が必要です。
ここでは防水性能の特徴と、仕様上の限界について整理します。
iPhone 15シリーズの「IP68」は防塵性能が6、防水性能が8であることを意味しており、どちらも最高レベルです。
・防水性能(8等級):水深6メートルで最大30分間耐水可能。
iPhone15シリーズの防水性能
| iPhone15シリーズ防水性能一覧 | |
|---|---|
| iPhone15 | IP68 |
| iPhone15plus | IP68 |
| iPhone15pro | IP68 |
| iPhone15proMax | IP68 |
表からも分かる通り、iPhone15シリーズの防水機能は全て同等で差はありません。
IP68等級は最高クラスの防水機能な為、どのモデルにしても安心できるでしょう。
iPhone15のIP68防水性能の特徴
iPhone15が持つIP68という防水性能は、国際電気標準会議(IEC)が定める規格の中で最も高いレベルを示しています。
この等級は、水深6メートルまでの環境に最大30分間沈めても、内部に浸水しないという高い性能を持つことを意味します。
そのため、突然の雨や飲み物をこぼした程度であれば、本体内部に水が侵入する心配はほとんどありません。
日常で起こりうる水濡れ事故に対しては、非常に強力な保護機能を発揮してくれるのが特徴です。
IP68でも限界がある理由
防水性能は経年劣化するものなので、高い防水性能をもっていても故障リスクをゼロにすることはできません。
iPhoneはフレームの隙間や充電口などに水が入らないよう、防水パッキンや特殊なシーリング材で密閉されています。
これらの部品は、日常的な使用や本体を落とした際の小さな歪み、充電ケーブルの抜き差しによる摩耗で徐々に劣化します。
密閉性が低下するとわずかな隙間が生じ、水の侵入を許してしまう原因となります。
iPhone15をお風呂で使うリスク
IP68という高い防水性能を持つiPhone15ですが、実はメーカーは浴室内での使用を推奨していません。
なぜならお風呂特有の環境は、本体の防水機能を急速に弱めてしまう危険な要素がたくさんあるからです。
ここではお風呂でiPhoneを使用することで具体的にどんな故障が起こるのか、そのメカニズムを解説します。
お風呂で起こりやすい故障リスク
お風呂でiPhoneを使っていると、多くの場合「浸水」よりも「腐食」による故障が起こります。
浴室内でシャンプーやボディソープ、入浴剤が混ざった水滴がiPhoneに付着すると、その中に含まれる化学物質が防水パッキンや内部の金属部品を徐々に傷つけます。
例えばパッキンの粘着力が弱まったり、充電端子やスピーカーのメッシュ部分が白く変色したりといったトラブルは、入浴中の使用でよく聞かれる実体験です。
見た目では問題なくても内部で小さな腐食が進行し、ある日突然電源が入らなくなるといった形で症状が現れることがあります。
湯気や温度差による結露リスク
浴室は温度と湿度が高く、スマホ内部で結露が発生しやすい環境です。
特に脱衣所で冷えていた本体を浴室に持ち込むと、急激な温度差で内部に微細な水滴が生まれます。
この水滴が基板に付着すると、操作が遅くなったり電源が落ちたりする場合があります。
外側が乾いて見えても内部は濡れていることがあり、気づかないまま故障が進む点が大きな問題です。
iPhone15をお風呂で安全に使うために必要な知識2選
お風呂での利用はリスクが伴いますが、それでも動画視聴や音楽鑑賞を楽しみたいと考える方は多いでしょう。
リスクを最小限に抑えつつiPhone15を浴室で使うためには、「正しい設置方法」と「絶対に避けるべき行為」の二つの知識が不可欠です。
これらのポイントを押さえて、故障の危険性を下げましょう。
浴室での安全な使い方を把握する
浴室でiPhone15を使う際は、本体に水滴がかからない「高くて乾いた場所」に置くのが基本です。
湯船の縁や浴槽の近くに直置きすると、泡や水しぶきがかかり防水パッキンの劣化を早めてしまいます。
具体的な方法として、バスルームの壁面に吸盤式のスマホホルダーを取り付けたり、浴槽から離れた棚の上に置いたりするのがおすすめです。
また万が一滑って落としても水濡れリスクを格段に減らせるため、防水ケースに入れた状態で湯船から少し離れた場所で利用することが最も安全な方法です。
故障を避けるための禁止事項を理解する
iPhone15の防水機能を維持し、故障を防ぐためには、浴室でやってはいけない行為を理解しておくことが重要です。
高温多湿な環境自体がリスクですが、以下の行為は特に防水機能の劣化や故障を招くため、必ず避けてください。
- 湯船に沈めること: IP68等級は真水での実験結果であり、入浴剤などが混ざった湯船の水は防水パッキンを傷つけます。
- シャワーを直接当てること: 水圧が高いシャワーの水流は、iPhoneの密閉部分に予想以上の負荷をかけ、水の侵入を許す原因になります。
- 熱い湯気が本体に直接当たる場所に置くこと: 蒸気が直接当たる場所は、内部で結露が発生しやすくなるため避けるべきです。
- 冷たい場所から急に浴室に持ち込むこと: 急激な温度変化は内部結露を招くため、暖房をつけて室温を上げてから持ち込むなど、温度差を小さくしましょう。
これらの禁止事項を守るだけで、故障リスクを大幅に下げることができます。
iPhone15が水濡れ・水没したときの対処4ステップ
突然の水濡れでも、落ち着いて正しい手順を踏めば故障リスクを大きく下げられます。
ここからは、最初に行うべき4つの行動を順番に解説します。
ケース・アクセサリー・SIMトレーを外す
次に装着しているケースや充電ケーブルなどのアクセサリーを全て外しましょう。
これらのパーツは、水滴や湿気を閉じ込めてしまう「蓋」のような役割を果たしてしまうからです。
特にSIMトレーの穴は内部へ直接つながっているため、SIMピンを使ってすぐに抜き取ってください。
これらを外して開放することで、水滴が内部に侵入している場合でも、その後の乾燥プロセスがスムーズに進むようになります。
優しく水分をふき取る
水濡れした端末は、表面に残った水滴を確実に取り除くことが大切です。
水が付着したまま放置すると、内部に水が流れ込んだりスピーカー穴に残ったりすることがあります。
実際にふき取る時は、強くこすると水が入り込みやすくなるため、柔らかい布で軽く押さえるように拭き取るのが適しています。
丁寧に水分を除くことで、その後の乾燥もスムーズに進めることができます。
自然乾燥させる・通電厳禁
水分をふき取った後は、風通しの良い涼しい場所で自然乾燥させてください。
間違ってもドライヤーの熱風を当てたり、電子レンジに入れたりしてはいけません。
なぜなら熱は防水パッキンを溶かし、かえって故障を悪化させるからです。
具体的にはiPhoneを平らな場所に置き、少なくとも5時間以上は充電や電源投入をせずに放置してください。
この自然乾燥の期間、完全に内部の水分が蒸発するまで通電は厳禁です。
防水ケースの選び方
iPhone15を水辺や浴室で安心して使うには、防水ケースの性能を見極めることが欠かせません。
特に密閉力や素材の質は安全性に直結するため、事前の確認が重要です。
以下のポイントを押さえて選ぶと、より確実に水濡れによる故障リスクを下げられます。
- 防水規格の明記:IP68や水深○m対応など、具体的な数値が記載されているものを選ぶ。
- 密閉構造の質:ジッパー式・ロック式の密閉度が高い製品は水の侵入を抑えやすい。
- 素材の透明度と耐久性:画面操作のしやすさと、割れやすさの有無を確認する。
- 水中操作の仕様:水中ではタッチ操作が効かないため、物理ボタン撮影対応のケースが便利。
これらを踏まえて選べば、使用環境に合った防水ケースを見つけやすくなります。
まとめ|iPhone15をお風呂で安全に使うポイントを理解する
ここまで、iPhone15の防水性能と、お風呂での安全な利用方法について解説してきました。
iPhone15は最高レベルのIP68等級を備えていますが、これはあくまで「真水・常温」での性能であり、「完全防水」ではありません。
特にお風呂場での使用は、湯気や熱、洗剤成分によるパッキンの劣化や内部結露を招くため、メーカー非推奨であることを理解しておくことが重要です。
安全性を確保するために、以下のポイントを必ず守りましょう。
- 経年劣化のリスク: 防水機能は永遠ではないため、日頃から本体の取り扱いに注意する。
- 浴室での対策: 湯船に沈める行為やシャワーを直接あてる行為は避け、防水ケースに入れて利用する。
- 水濡れ時の対応: 万が一水没したら、すぐに電源を切り、乾燥させるまで通電(充電)は絶対に避ける。
この記事で紹介した知識を活用し、大切なiPhone15を故障から守りながら、安全に快適なモバイルライフをお楽しみください。
よくある質問
水没や水濡れによる損傷は、Appleの通常のメーカー保証(1年間のハードウェア製品限定保証)の対象外です。
これは、iPhoneのIP68等級が「耐水」であって「完全防水」ではないためです。
ただしAppleCare+に加入している場合は、保証期間内であれば水濡れによる損傷を「過失や事故による損傷」として、特別価格で修理・交換サービスを受けることが可能です。
iPhoneの防水性能には寿命があり、使用開始から約2〜3年で密閉性が徐々に低下するとされています。
特に、頻繁な充電ケーブルの抜き差し、本体への衝撃や落下、高温多湿な環境での利用は劣化を早めます。
充電(通電)とドライヤーの熱風を当てることは、水没時に絶対に避けるべき禁止事項です。
水が内部に入っている状態で充電すると、回路がショートし基板が致命的なダメージを受けてしまいます。
またドライヤーの熱風は、防水のためのゴムパッキンや接着剤を溶かし、防水機能をさらに低下させてしまう原因となります。
すぐに電源を切り、水道の「真水」で軽くすすぎ、表面を優しく拭き取ってください。
お風呂の入浴剤やシャンプー・プールの塩素・海水の塩などは、iPhone内部の金属部品や防水パッキンを腐食・劣化させる化学物質を含んでいます。
真水以外の液体に濡れた場合は、腐食の進行を止めるため以下の手順で対処しましょう。
はい。
防水ケース(特にIPX8認証のもの)は、お風呂で利用する際のリスクを大きく下げるための最も有効な手段です。
防水ケースは水滴や湯気の侵入を防ぐだけでなく、万が一浴槽に落とした際の浸水リスクを最小限に抑えられます。
ただし、ジップロック(食品保存袋)は防水ケースの代替品としては推奨できません。